歯と健康

8020運動

8020運動をご存知ですか?

「8020運動」とは、80歳になっても自分自身の歯を20本保つことを目標とする歯の健康づくりを推進する運動です。少なくとも20本以上自分の歯があれば、 ほとんどの食物を噛みくだくことができ、 おいしく食べられることから健康寿命を延ばすことにつながるのです。

この「8020」という数字は、1990年の「歯の衛生週間」における日本歯科医師会の対外PR広告にはじめて現れました。翌年の「歯の衛生週間」の重点目標には「8020運動」の推進が掲げられ、さらに1992年には「8020」のロゴマークが作成されました。

このようにして「8020」は、歯磨剤をはじめとする歯科保健関連商品の広告に用いられたり、1993年には「現代用語の基礎知識」などにも時事用語として収録されたりするなどして、急速に国民に浸透しています。性・年齢階級別では、周知率は男女とも25歳~34歳で高く、特に女性では5割近くになっています。

2016年に行われた全国調査(歯科疾患実態調査)によると1人平均の永久歯は、60歳で約24本、70歳で約20本、80歳以上では約15本と年齢を重ねるにつれて減少しており、高齢期における健康な食生活の確保に大きな支障を生じています。日本歯科医師会が進める「8020運動」は、う蝕や歯周疾患のように特定の疾患や、また幼少年期や中年以降のように特定の年齢層を対象とするものでもなく、「生涯を通じた歯の健康づくり」のための運動です。